住宅の床・壁・天井によく使われる素材13選

Interior

住宅の床・壁・天井などによく使われる素材のイメージと特徴を一覧にしました。

最後に表にしています。

よく使われる素材の持つ雰囲気や特徴を把握しておくと理想のお部屋を実現するのに役立ちます!

この記事は10年以上リフォーム会社で働いていた人が頭の整理も兼ねて書いています。

一覧は経験上おおよそ使用頻度の高い順に並べています。

フローリング

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木質系の材料で作られた床材を指します。比較的掃除がしやすい素材ですが、水にはあまり強くない素材です。また表面に天然木を使用しているものは日焼けによりラグの跡などがつくことがあるので注意が必要です

断面の構成により複合フローリングと無垢フローリングの2つに大きく分けられます。さらに複合フローリングには表面の材料により3つの種類があります。

複合フローリング

薄い板材を重ねて貼り合わせた基材の上にスライスした天然木または化粧シートが貼られています。薄い木材が貼り重ねられているため、温湿度の変化による伸縮が少なく品質が安定しています。無垢フローリングに比べ安価なものが多く種類も豊富です。以下の3つに分けられます。

シートフローリング

表面に柄を印刷したシート材が貼られています。木目柄が一般的ですが、石目柄などもあります。また耐久性を高めたものやペットが歩きやすい加工が施されたものなど、機能性を付加した製品もあります。

突きフローリング

表面に0.3~1mm程度の厚さの天然木が貼られています。比較的安価に天然木の風合いが楽しめます。

挽き板フローリング

表面に2mm程度の厚さの天然木が貼られています。無垢材のような質感ですが、板を重ねた構造になっているため、反りやゆがみ、温湿度の変化による伸縮が少なく機能的です。

無垢フローリング

天然木の1枚板で作られたフローリングです。木の質感が最も強く感じられ、経年変化を楽しむことができます。ある程度の反りやゆがみ、温湿度の変化による伸縮も味として許容できるか事前に検討しておく必要があります。また床暖房を採用する際には対応可能な製品か特に注意が必要です。

直張り用フローリングについて

コンクリートの上に直接フローリングを貼る場合、下階への防音性を確保するために裏側にクッション材のついたフローリングを使うことがあります。クッション材の影響で歩くと少し沈む感じがします。

カーペット

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吸音性・クッション性・保温性があるので寝室やリビングに適しています。シミがつくと取れにくいので、ダイニングや水回りには不向きです。

形状による分類

ロールカーペット

幅3.5~4.5m程度のロール状になったカーペットです。継ぎ目が少なく床が一体的に見え、広がりを感じられます。下にクッション材を敷く工法が一般的で、歩行感が柔らかく寛ぐ空間に適しています。

タイルカーペット

タイルのように敷き詰める小割のカーペットです。50cm角の正方形が一般的ですが、それより大きいものや小さいもの、長方形や6角形のものなどさまざまな形の製品があります。オフィスで多く採用されていますが、予備を取っておいて汚れた部分を取り換えることができるというメリットがあり、住宅で用いられることもあります。

カットパイル

立ち上がった毛足が切りそろえられている柔らかな肌触りのカーペットです。重いものを載せておくと倒れた毛足が戻りにくくなることがあります。

ループパイル

毛足がループ状の小さな束になっています。カットパイルと比較すると復元性に優れているので歩行量の多い廊下などの空間に適しています。

素材による分類

化学繊維

ナイロン、アクリル、ポリプロピレンが使われます。比較的燃えやすいですが、耐久性が高く安価です。

天然繊維

ウールや麻などがあります。比較的燃えにくく、感触が良いという特徴がありますが、特にウール素材は虫食い被害が発生することがあります。また化学繊維製品に比べ高価です。

タイル

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水に強く耐久性の高い素材です。玄関や水回りの床に適しています。一般的なものは裸足で歩くとひんやりした感触ですが、冷感をやわらげる工夫がされた製品もあります。タイルの継ぎ目を目地と言いますが、目地のデザインにより同じタイルでも見え方が変わってきます。タイル自体は水に強いですが、目地にカビが発生することがあるという難点があります。また滑りやすい製品もあるので注意が必要です。

ビタイル

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プラスチックの一種、塩化ビニル樹脂を使った厚さ3mm程度のタイル状の床材で、耐久性に優れています。タイルに比べ安価でデザインバリエーションも豊富です。水に強いので水回りに用いられることが多いですが、滑りやすい製品もあるのでその点は注意が必要です。

クッションフロア

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塩化ビニル樹脂でできたシート状のクッション性のある床材です。歩行感は柔らかいですが、傷やへこみがつきやすい素材です。水に強いため水回りで用いられることが多く、床材の中では最も安価施工しやすい素材です

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弾力性、保温性、吸音性に優れています。また裸足で歩いた時の歩行感が良い床材です。縁なしの正方形の畳など、純和風の空間以外にも馴染みやすいものもあります。

稲藁とツタでできた畳床の表面をい草の茎で織った畳表で覆って作られています。重量感があり、吸湿・放湿性に優れています。気密性の高い住宅ではダニやカビの発生に注意が必要ですい草の畳表は日焼けにより色が変化します

建材

畳床にポリスチレンフォームや木質ボードが使われている畳を指します。本畳に比べ軽量で安価です。

化学畳

畳表に樹脂や和紙が使われている畳です。撥水加工や耐久性を高める加工がされており、日焼けも防げます。カラーバリエーションがあるので部屋の雰囲気に合わせて色を選ぶことができます。

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高級感を演出することができる素材です耐久性、耐水性、耐摩耗性だけでなく不燃性や耐酸性にも優れているので玄関の床や外部での使用が多いです。室内で使用する場合は少し緊張感のある雰囲気になるので寝室にはあまり適さないですが、リビングやダイニング、廊下や水回り等に使用すると格調高い印象になります。材料、施工費ともに比較的高価です重い材料なので耐荷重を確認する必要があります

モルタル

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カジュアルな印象の素材です硬い素材なので玄関や土足で歩く場所に使用されますひび割れが生じやすくシミもつきやすいので、それらもラフな雰囲気として楽しめる場合に適しています。

クロス

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壁や天井の表面に貼るために作られたビニールや紙、布などでできたシート状の材料を指します。様々な色柄、質感、機能性があり、幅広い選択肢があります

ビニールクロス

ビニール製のクロスで掃除がしやすく施工性もよいものが多いため、よく使われる壁仕上材です。厚みや凹凸のあるものは下地の状態をある程度カバーできるので貼替に適しています。

機能性クロス

消臭効果、抗菌効果、耐久性強化、防汚効果など、様々な機能を付加した製品があります。

クロス・布クロス(織物クロス)

紙や布(絹・麻・レーヨンなど)でできたクロスです。意匠性の高いものが多く比較的高価です。剝がしにくいので、貼替を行う際には下地処理を入念に行う必要があります

その他クロス

珪藻土壁紙、漆喰壁紙、スライスした木やコルクを表面に使った木質系壁紙などがあります。手軽に珪藻土や漆喰、木やコルクの風合いを楽しむことができます。また、ビニールクロスに近い性質を持ちながら塩化ビニールの使用を抑え、環境に配慮したオレフィン壁紙などもあります。

タイル

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素材の性質としては床に使うものと同様ですが、壁には比較的小さいタイルを張る傾向があります。1枚の大きさが5cm以下のタイルをモザイクタイルと呼びますが、それらも壁に用いられることが多いです。

不燃化粧板

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耐久性、防汚性、耐水性、清掃性に優れている機能的な素材です。畳1枚分程度の大きさで厚さ3mm程度のパネル状の材が一般的です。水回り、特に油汚れが発生するキッチンの壁に適しています。表面は硬めのプラスチックのような感触で凹凸はほとんどなく均質な印象ですが、最もお掃除のしやすい壁材です。硬い材料なので、曲線や複雑な納まりの場所への施工はできません

塗装

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微妙な色合いの表現が可能なため選ぶ人の個性を反映した空間を作ることができます。特殊塗装の場合はテクスチャーの調整も可能ですひび割防止ため下地のボードを2重張りにするなどの対処が必要です。比較的汚れがつきやすいので水回りや、子供部屋、玄関などの手が触れやすい場所にはあまり適していません。

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無垢材や合板(薄い板を重ねたもの)の表面にスライスした天然木を貼ったもの、施工しやすいようパネル状にデザインされているものがあります。見た目の心地良い雰囲気だけでなくある程度の調湿効果があります。特にキッチンの近くやキッチンと一体になっているリビング・ダイニングで採用を検討する際には内装制限に注意が必要です。内装制限に対応できる製品も多くあります。

左官

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こてを使って材料を塗りつけることを指します。ある程度の厚みがあるので立体的なテクスチャーをつけることができます。土壁や砂壁、漆喰壁などの日本の伝統的な仕上げも左官仕上げに含まれます。その他に塗りつける材料としては珪藻土やアクリル系樹脂、モルタルなどがあります。水やひび割れに強い特殊な製品もありますが、多くは塗装と同じく下地のボードを2重張りにするなどのひび割防止対策が必要です

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性質としては床に貼るものと同様で耐久性、耐水性、耐摩耗性に優れた高級感のある素材です。存在感のある壁面になるので、全面ではなく一部にアクセントとして用いられることが多いです。また重量が壁の下に集中するのでその点に注意が必要です。凹凸がなくなるので重厚感は減りますが、天然石をスライスしてシート状にしたものを用いると重さを気にすることなく石の有機的な柄を楽しむことができます。

天井

クロス

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種類や性質は壁に使うものと同様です。壁に比べシンプルなものが選ばれる傾向があります。

塗装

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素材の性質は壁に使うものと同様です。壁全面を塗装とした場合に天井も合わせて塗装とすることが多いです。

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素材の性質や内装制限についての注意点は壁に使うものと同様です。 天井高の低い場所を濃いめの木目の天井とすると圧迫感を感じやすいので、明るい木目とするか一部分にアクセントとして使用するなどがお勧めです。

その他

巾木

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壁の下の方、床と接する部分に取り付ける細い板状の材です。床と壁の隙間を埋め、掃除機やスリッパの衝突により壁に傷がつくのを防ぐ役割があります。住宅では木製やビニール製が使われることが多いですが、金属製のものもあります。床がタイルの場合はカットしたタイルを巾木として利用することもあります。

廻り

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壁の上の方、天井と接する部分に取り付ける細い板状の部材です。壁と天井の隙間を埋める役割と装飾的な要素があります。戸建て住宅で用いられることが多く、マンションでは設置されないケースが多いです。

モールディング

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主に装飾を目的とした縁取りのような形状の材です。クラッシックな印象や格式高い雰囲気を演出する際に用いられます。

まとめ

主な素材の使用部位と特徴と注意点を大まかに表にまとめました。

素材名使用部位特徴注意点
フローリング掃除しやすい。天然木は日焼けに注意が必要。
床暖房を採用する際は対応品を選ぶ。
カーペット吸音性、クッション性、保温性がある。シミがつくと取れにくい。
天然素材は虫食いに注意が必要。
塩ビタイル水に強い。
タイルに比べ安価。
滑りやすい製品もある。
クッションフロア水に強い。 クッション性がある。
床材の中で最も安価。施工しやすい。
傷・へこみがつきやすい。
弾力性、保温性、吸音性に優れている。高気密な部屋の本畳はダニやカビに注意が必要。
い草の畳表は日焼けにより色が変わる。
モルタルカジュアルな印象。
硬い。土間に適している。
ひび割れが出やすい。
シミがつきやすい。
タイル床・壁水に強い。耐久性が高い。目地にカビが発生することがある。
滑りやすい製品もある 。
床・壁高級感がある。
耐久性、耐水性、耐摩耗性が高い。
重量に注意が必要。比較的高価。
不燃化粧板耐久性、防汚性、耐水性、清掃性に優れている。硬い。曲線・複雑な形状の場所へは施工できない。
左官立体的なテクスチャーをつけることができる。下地にひび割れ対策が必要。
クロス壁・天井 種類が豊富。紙クロスや布クロスの貼替時は入念な下地処理が必要。
塗装壁・天井 微妙な色味の調整や模様の表現ができる。下地にひび割れ対策が必要。
汚れがつきやすい。
壁・天井調湿効果がある。内装制限に注意が必要。
住宅の床・壁・天井によく使われる素材13選の特徴と注意点
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